首里からバスに乗って県庁前まで戻り、パレットくもじのCDショップに寄ったりしながら次に向かったのは、市内楚辺にある城岳(じょうがく)公園だ。

 なんだか公園ばかりを巡っているようでおかしいのだが、なぜここを見てみようと思ったかというと、そのきっかけは花村萬月の「沖縄を撃つ!」(集英社新書)を読んだからなのですね。

 県警本部近くのビジネスホテルに投宿した著者は、このホテルがチェックアウトの時刻になると悪びれることなく冷房を切ってしまうことに失笑しつつ、近所の城岳公園へと向かうのだ。(第25章「ゆっくりしましょう」)
 そして著者は、このホテルに悪感情を抱いていないのは、ホテルの近くに城岳公園というすばらしい場所があったからだと書いています。

「ここ(城岳公園)には観光と無関係な沖縄の姿がある。訪れるときは・・・あえてうまく道に迷って、地図には載っていない人ひとりの幅しかないマンション脇の抜け道を通ってほしい。・・・公園は平らで、私の歩幅で反対側、つまり那覇高校側に降りる階段まで百十歩ほどだ。・・・東側にトイレや水飲み場があり・・・西側にはステージだろうか、段が組んである。県庁や県警の建物が望見でき、どんぐり保育園からは幼児の泣き声がとどいたりもする。その先に二中健児の塔がある。・・・風がよく抜ける。木陰のベンチに横たわれば、ほんとうに涼しい。・・・」
 ほほう、ならば行ってみるべきではないか、ということで。



 公園のたたずまいは、ご覧のとおり。
 おれが行ったときは入口の左(西)側の段々のところで自転車に乗ってきた二人の少年がなにかコソコソやっており、右側のベンチには、花村萬月がしていたように、ゴロリと昼寝を決め込んでいるオッサンが一人いた。むう、静かだ。
 ずずいっと奥(北側)に進めば、そこにはパーゴラと砂場があって、花村の言うとおり、那覇の官庁街や東シナ海が見渡せた。那覇高校では体育館と思われる建物が取り壊しの真っ最中のところが見える。
 上の写真は、パーゴラから南側の入口方向を撮影したもの。時計は沖縄らしく、まったく違った時間を指し示していますね。(笑)

 砂場の西側には、このような「二中健児の塔」があった。まわりの石組みは学帽のように見えてしまうが、どういう意図でつくったものなのだろう。

20090511.jpg  二中健児の塔

 風がびょうと心地よく吹き抜ける中、ベンチに腰掛けて煙草を一服。
 時間は14時になろうとしている。どーれ、そろそろたらたらとホテルに戻って一休みしようか。べつにあれこれ見なければならないというわけでもないし。

 ということで、公園を後にする。「那覇高校側に降りる階段」を使って国際通り方面へ。
 ここにいた数十分の間、公園利用者は、先に紹介した3人のほかには犬を散歩させる人一人のみ。街中にこそあるが、どんづまりの公園なので、利用者も少なくてとてもゆったりできました。

 しかし、こういうところばかり攻めるおれというのも、いかがなものなのだろうな・・・。
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