『本書は、「断乎としてシマ豆腐なのだ!」と豪語する著者・宮里千里が、沖縄はもとより、南米、アジア、日本と、シマ豆腐を追いかけて幾千里、あっちゃーあっちゃー東奔西走したアイと情熱の紀行です。
 シマ豆腐ジョーグー(トーフ大好き人)はもとより、トーフを通して沖縄の歴史、移民の生活、アジアの文化を見つめるアチコーコーの(出来たてホットな)沖縄文化論として、ウチナーと豆腐を愛する読者の方々に楽しんでいただける内容となっています。
 一丁、どうぞご試食を!』 (コシマキより引用)

 沖縄の豆腐ってご存知ですか? でっかくて、硬くて、沖縄料理には欠かせない、それは美味しいモノなのです。当書は、そんな島豆腐をめぐる充実の考察本です。
 はるばる南米まで赴いて、沖縄から移住した2世、3世たちの間に今も脈々として息づいている島豆腐文化を探るあたりは、島豆腐好きが昂じて病膏肓に入ってしまった宮里サンでなければ書けない執念の探求。ホレボレします。

 章立ては4つ。「南米おきなわ豆腐紀行」、「100%おきなわ豆腐びけーん」、「大豆腐圏としてのアジア」、「わたしはトーファーになりたい」。どうです、楽しそうでしょ。
 ウチナーグチをあまくまに配しての軽快な文章は、好感度高し。ボーダーインクの新城和博氏の書く文章と相通じる部分がありますが、この本にもあるとおり、この二人、時々つるんで旅行をしたり、飲んだりしているようです。

 宮里サンは、今は那覇市のナント総務部長だというのですからスゴイ。仕事して、飲んで、エッセーまで書いて、趣味の民俗祭祀録音もやってと、縦横無尽の大活躍。我が同業者として尊敬してしまいます。

 豆腐をめぐる紀行といっても、内容は豆腐ばかりではなく、氏の交遊関係や周辺事情、そしてまた、沖縄の人々が歩んできた生活史や文化などについてもさまざま記載されていますから、島豆腐に興味がなくても沖縄が大好きな人なら十二分に楽しめます。

 宮里サンの趣味は一貫して、平敷屋エイサー鑑賞、島豆腐を食べること、アジアを歩くこと・・・なのだそうですが、これ、私の興味の赴く方向とかなりかぶっています。なので、もしお会いできる機会があれば、ぜひその豊富な知識や薀蓄をお聞かせいただきたいと思います。
 できれば場所は、氏のホームグラウンドの栄町界隈で、そして語り口はウチナーヤマトグチで。
 いつかそんな機会に恵まれないかなあ。あるといいなあ。
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