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2007.12.05
与論島移住史 〜ユンヌの砂

この頃はインターネットゲームなんかにうつつをぬかしていて更新が進んでいない状況でしたが、少し態度を改めて、真面目に読書でもしなければならんなぁと思ってオル今日この頃。
で、少し前になるけれど、読んだのがコレ。
いやあ、よかったです。
与論島と言えば、沖縄が日本に復帰する前は日本領の最南端の島で、かつては当時カニ族と言われた、今で言うバックパッカーにヒッピー系が入った若い旅行者で賑わった島。
そして、それより前はと言うと、多くの島人が九州の炭鉱などに出稼ぎに出て、与論島のコロニーを形成していた――というのが、私の少ない与論に関する知識だったのです。
その遠い昔の移住の歴史はどうだったのか、ということを知るために読んだのですが、この本は、彼らが苦悩とともに流浪しながらも精一杯生きてきた事実を見事に紐解いてくれました。感動です。
与論島は平島がゆえに資源に乏しく、小さい島にもかかわらず人口が過密傾向にあったため、明治以降島外への集団移住政策がとられます。明治時代は三池炭鉱への集団移住があり、戦争中には満州開拓へと赴くなど、第二の故郷づくりが行われ、当事者はその都度艱難辛苦を体験します。
彼らは「誠の島」という与論島の精神を貫き、いつも従順で忍耐強く生き抜いていきますが、読んでいて、あなたたちはなぜにそこまで素朴で寛容に生きられるのか?!――と彼らに語りかけ、肩に手を置いて慰めてあげたくなりました。
こんな苦難の歴史があれば、本土人に敵対意識を持ったとしてもおかしくないはずなのに、実際に赴いて会った現在の与論の人々は、とても明るく、私のような外来者に実に親切でした。彼らは過去のすべてを受け入れ、許し、なんのてらいもなく接してくれるのです。これはすごいことだと思います。
本稿自体は、福石忍という南日本新聞社の編集者の著によるもので、1973年に同紙に70回にわたって掲載されたもの。氏は1989年に亡くなっていますが、新聞社がこのように本にして2005年に発刊しました。
ホンモノは時代が変わってもホンモノ。こういう名著を時を超えて世に問うた南日本新聞社はエライ!
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