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 尚弘子は、1932年那覇市生まれの農学者。琉球大学名誉教授。
 夫は尚順の六男である尚詮(1926~90)で、琉球国王に連なる家系。
 ガリオア資金を受け、アメリカ合衆国ミシガン州立大学家政学部に留学。56年には同大学大学院で栄養学修士課程修了。帰国してすぐに琉球大学講師として勤務。ガリオア資金留学生の同窓会「金門クラブ」で後に沖縄県知事となる大田昌秀と面識を得る。
 大田昌秀の県知事当選後の91年、日本では2人目となる女性副知事として沖縄県副知事に就任。人選は難航したが、「金門クラブ」のメンバーが尚を推したことで、就任のはこびとなる。夫の尚詮は1年前に亡くなっていた。
 その後、沖縄県公安委員会委員長、NHK経営委員会委員、沖縄協会理事、沖縄観光コンベンションビューロー理事、健康科学財団理事、沖縄国際大学理事などを歴任。2005年より琉球大学名誉教授。06年、瑞宝中綬章を受章。

 その尚弘子がまだ大学講師だった1988年に刊行されたのがこの本。
 糖尿病ラットを用いた実験で黒糖の有効性を明らかにした経過のほか、南の海の海藻類、緑黄色野菜と沖縄に多く存する薬用植物の効用、お茶の栄養学などについて平易に解説しています。

 また本書収録の、石毛直道(国立民族学博物館教授)と奥村彪生(伝承料理研究家)とによる「食の博物誌 長寿県・沖縄の食生活」及び、古波蔵保好(評論家)と千葉功(沖縄ハーバービューホテル調理長とによる)「食のはなし、あれこれ」の2つの鼎談は、それぞれの話がかっきりとかみ合い、読み応えがありました。

 今はなき「有限会社沖縄出版」の発行で、「あとがき」では「本書の出版にたえず陰で叱咤激励をして下さいました沖縄出版の宮城正勝氏・・・に心から感謝します」とあり、今では「ボーダーインク」取締役会長の宮城氏が、当時はこの出版社で発行者となっていたことを知りました。

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