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 渋谷署強行犯係の刑事・辰巳は、渋谷で整体院を営む竜門のもとを訪れた。
 琉球空手の使い手である竜門に、宮下公園で複数の若者たちが襲撃された事件について話を聞くためである。
 被害者たちは一瞬で関節を外されており、空手の使い手の仕業ではないかと睨んでいたのだ。
 初めは興味のなかった竜門だったが、師匠の大城が沖縄から突然上京してきた。彼もまた、この事件に興味を持っているらしい……。
 ――といった、辰巳と竜門の異色タッグの人気シリーズです。

 人気シリーズとは言っても、関口苑生による解説を読むと、このコンビは今野敏の作品中では21年ぶりのコンビ復活なのだそう。
 竜門、辰巳の二人は以前よりも10歳ほど年齢が上がった設定になっているものの、なぜか整体院のアシスタントとして登場する蘆沢真理だけは当時のままと思える年恰好で登場しているというのが微笑ましいではありませんか。

 自分の場合、この作品が沖縄の空手を題材にして書かれていることに着眼して読みました。
 竜門の空手の師匠で、事件を機に沖縄から上京してきた大城盛達が、沖縄オジィののんびりした雰囲気とゆるゆるのウチナーグチで、なかなかいい味を出しています。
 そして、著者は空手道場を主宰する人物でもあるため、文章のいたるところに琉球空手の歴史や系譜、技や特徴、鍛錬方法などに関する記載があり、そちら方面に興味のある方には特に楽しめるものになっています。
 著者は、沖縄で生まれた空手と、本土に入ってきてから発達したルールのある競技(試合)を前提としたスポーツとしての空手はまったくの別物だと考えており、琉球空手に熱い想いが読んで取れます。

 というわけで、舞台は東京渋谷ですが、最後は主人公が那覇市松川の大城師匠宅を訪ねる場面もあり、それなりに「沖縄」が楽しめるものになっています。

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