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 今となっては沖縄民謡について、もうここまで書ける人はいないだろうと思われる、仲宗根幸市によるしまうた本です。
 仲宗根幸市の本はこれまでに、いずれもボーダーインクから出されている「「しまうた」流れ」(1995)、「「しまうた」を追いかけて」(1998)、「カチャーシーどーい」(2002)、「恋するしまうた恨みのしまうた」(2009)を読んできています。
 そして今回は、それらよりも前の1985年に初版発行された、ひるぎ社おきなわ文庫のものを古書から探り当てて読んだところです。

 南島文化の中で、歌の占める位置は大きい。今や民謡界は百花繚乱の様相を呈している。だが、その割には意外とこの分野のわかりやすい文献は少ない。
 著者は沖縄本島、宮古、八重山にとどまらず、早くから斬新な視点で奄美の列島弧をも結ぶべく、琉球文化圏全体の追及を強調、その先駆的役割を果たす。本書ではその地道なフィールドワークの経験から奥深い歌の生態、南島歌謡の歴史と広がりを活き活きと活写。各章とも示唆に富む論述やエピソードに満ち、沖縄民謡の貴重な案内書として、その役目を大いに果たすことであろう。

 カバーの袖には上記のような記載がありますが、仲宗根の真骨頂は奄美に残る琉球の残影をしっかりと読み解き、それらと沖縄本島などとの関係性を意味深長に提示しているところにあるのではないかと思います。
 南島の民謡を全体的に扱うとなれば、歌のタテとヨコの広がりがあまりにも大きいために、新書版200ページほどの中ではどうしても駆け足にならざるを得ず、やや消化不良の印象も。
 それにしても、沖縄の各地から歌を生活体験として持っている古老がほとんどいなくなってしまったことを憂慮せざるを得ません。

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