沖縄にはたくさんの伝統芸能や伝承技があり、その内容は武道や踊りなど全身を激しく動かすものから、コンマ数ミリの世界を極める微細な手仕事まで、さまざまです。また、同じ名称の伝承ごとでも、集落や地域によって作法が細かく異なることも。
 このようにして生じる膨大な数の伝承技を、ただ傍観して取材するだけではその根底にある「沖縄の心」までは理解できないと考えて立ち上がったのが、カベルナリア吉田。JTA機内誌「Coral Way」の編集部に体よくのせられた形の吉田氏は、「さすらいの伝承マン」となって23種の伝承技に体当たり取材を敢行しました。その間、足掛け4年。

 さぞかし大変だったことでしょう。しかし、本人が言うように、これは「沖縄の心」を知るにはうってつけ。読者は結果的には“傍観”になってしまいますが、その汗と涙の行方は十分に共同体験ができたと思います。

 その内容。
 沖縄角力、クイチャー、南風ぬ島カンター棒、空手(小林(しょうりん)流)、世冨慶エイサー、苧麻績み(ブーンミ)、石巻落とし漁法、伝統民具作り、サトウキビ刈り、ワラビ細工、ムンツァン捕り、三板、民謡酒場のステージに立つ、伝統行事料理、ムーチー作り、豆腐作り、沖縄そば打ち、琉球料理(中身の吸い物、クーブイリチー)を作る、スツウプナカのカマボコ作り、八重山凧作り、漆喰シーサー作り、金細工の指輪作り、琉球玩具「イーリムン」を作る。

 吉田氏はあとがきで、とにかく4年間、大変な取材であり、これは蛇足ですが時には取材後の飲み会のほうが大変だったと書いています。
 そして、沖縄は、何度通っても発見があり、教わることが無限にあり、一言でいえば“深い”と。
 さらには、本書をきっかけに、青い海と空に感動するだけではない「受け継ぎ学ぶ旅」を沖縄で体感してもらえれば幸いであるとも述べています。
 旅のテイストは、「知る」ことによってより深まるもの。取材費やスタッフのない我々は、せめてもっと行先のことを知ってから旅に出るようにしたいものです。
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kakateyapo.blog68.fc2.com/tb.php/1293-ddfdc5b7