2013年に山川出版社から発行された、都道府県別の散歩同伴書。アウトドアで持ち歩いてもそじないようにビニールカバーが施してあります。こういうのを持ってじっくり街歩きをしている人って案外多いんじゃないのかな。

 同じ山川出版社から発行されたもので「沖縄県の歴史」(安里進ほか著、2004年)を持っていますが、それは県史シリーズのもので、こちらはそれよりもずっと実践的。
 立ち寄りポイントごとに記述されており、それらを巻末の五十音順索引の上のほうから例示すれば、あいけな島、赤崎御嶽、阿嘉島、赤犬子宮、阿嘉のヒゲ水、アカハチ像、粟国島、安慶名城跡、按司墓(本部町)、安田集落、安谷屋グスク・・・といった具合。これらがおよそ500項目ぐらいかな。
 それらの中には未訪の場所がたくさんあり、これ1冊を携えて沖縄に旅に出ても十分に楽しめそうな気がします。

 「沖縄県の歴史散歩」編集委員会の委員長は高良倉吉。氏の書いた「あとがき」によれば、「沖縄県の歴史散歩」は旧版が1977年、その加筆修正版が1994年に出ており、そのときも彼が編集責任者だったそうです。
 そして今回は完全リニューアル版。2004年から編集作業をスタートさせたそうですが、当人が沖縄県副知事に就任したことなどもあって、およそ10年かけての発刊となったようです。
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china 201503

 知名定男が公演活動を引退するとの報に触れて落胆したのは2012年3月。
 あれから3年が経過し、今度はその知名が「歌手復帰」を果たすのだという。
 沖縄民謡を追いかけて20年以上になる自分にとって、これは朗報。なにせ彼は、竹中労が本土に島唄を紹介した1970年代中頃にはすでにその中心メンバーの一人として活躍しており、今となってはその数少ない「生き証人」の一人であるからだ。

 だがその一方で、なにか腑に落ちない一面もある。
 3年前に書いた当時の記事を読んでほしい。そこには「引退」を聞きつけてかなり落胆している自分がいる。
 自分はある意味、そこでなにかにけじめをつけているようにも見える。
 ところが聴き手をそうさせた本人・知名は、「復帰」するというのである。
 多くの聴き手にけじめをつけさせた、当人としての「けじめ」やいかに。問題はそこだ。

 「島唄百景」という集大成となる6枚組のCDもつくられた。実はその歌声は、永年彼の声を聴き続けてきた者にとっては、声にかつてのハリが感じられず、一定の限界を予感させるものがあったのだった。

 つまるところ、復活してくれるのは誠に嬉しいのだが、はっきりさせておきたいのは、生半可な復活だったならば、聴く側は今度こそ厳しい裁定を下すだろうということだ。
 プロデュース活動の余技として、自分の気分で垂れ流すようにうたわれたのでは、唄者としてのこれまでの光栄ある活動まで否定されてしまいかねない。ファンはそれをけっして許さないだろう。
 島唄の大御所として余生を楽しむのではなく、精進を重ねてこれまで以上にいいものを提供し続けてほしいと願う。

 以下、沖縄タイムスの記事と、ディグ音楽プロモーションの告知を引用しておきます。

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・知名定男さん、3月に歌手復帰へ (沖縄タイムス 2015年2月5日)
 「バイバイ沖縄」「うんじゅが情どぅ頼まりる」などのヒット曲で知られ、2012年に民謡歌手を引退した音楽プロデューサーの知名定男さん(69)が、3月に歌手復帰することが4日、分かった。
 知名さんは、父で戦後民謡界をリードした知名定繁さんの生誕100年記念公演があることや、友人やファンの声もあり、復帰を決めたという。「二度と歌うことはないと考えたこともあるが、のどの調子も戻ってきたので、本来の自分の歌を披露したい」と意欲を示した。
 3月29日午後2時から「知名定繁生誕百年記念追悼公演」、同日午後7時から「知名定男復帰コンサート」がうるま市民芸術劇場響ホールで開催される。


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・ディグプロモーションのHPから抜粋
 知名定男復帰コンサート「よみがえる唄声」
 2015年3月29日(日) 19:00
 うるま市民芸術劇場 響ホール
 前売4,000円 当日4,500円  全席自由

出演/知名定男、宇崎竜童、南こうせつ、森山良子、夏川りみ
   知名定照(琉琴)、DIG(嘉手苅聡、前濱YOSHIRO、KOZ、名嘉太一郎)

公演趣旨
 惜しまれつつ現役引退をしてから3年。
 創作活動、プロデュース、若手指導を行っていると沸々と湧きあがる唄への情熱。
 唄仲間に背中を押され、豪華なゲストに支えられ、ついに復活。甦る唄声。

主催:知名定繁生誕百年記念追悼公演実行委員会
後援:うるま市、琉球放送株式会社、琉球朝日放送㈱、沖縄テレビ放送㈱、㈱沖縄タイムス社、
    ㈱琉球新報社、㈱エフエム沖縄、㈱ラジオ沖縄、琉球音楽協会


 てらいまきさんは、京都生まれ京都育ちのイラストレーター。まかない目当てに居酒屋バイトをするほど食べるのが大好きだという方です。
 その彼女に絡むのが、沖縄案内人の松永多佳倫という那覇市在住のフリーライター兼琉球大学生の男性。
 この二人ともう一人、グルメな編集担当・カトウさん(女性)の3人での沖縄食べ歩きが始まります。

 独特な筆致のイラストがほのぼの。イラストなのでどんどん読み進んでしまいますが、それらのコマひとつひとつをじっくりと眺め、目の前にあるおいしそうな沖縄フードをあれこれ思い出したり空想したりすれば、身も心も満足感に満たされていきます。

 せっかくなので、取り上げられた店31軒を全部載せておきましょうね。あなたは何軒行ったことがありますか?

1 麺そーれ!個性弾ける沖縄そば・・・「田舎」(牧志公設市場裏)、「ジュネ」(前島)、「mahoroba」(ホテルLALシティ裏)
2 焼いても!揚げても!うちなんちゅーは鶏が好き・・・「丸一食品」(うるま市)、「コッコロコハウス」(沖縄市コザ高通り)、「てだこ亭」(牧志公設市場裏)、「奄美」(安里三叉路裏)
3 でーじうまい!でーじカラフル!魚ね魚!!・・・「節子鮮魚店」(牧志公設市場裏)、「食の番屋もも太郎」(久茂地)、「割烹喜作」(前島)
4 腹ペコ万歳!なんでもあるさ!沖縄の食堂・・・「みかど」(58号線久茂地交差点)、「大東そば」(パラダイス通り)、「あめいろ食堂」(開南)
5 たっぷりゆったり♪パワーが出るよ朝ごはん・・・「沖縄第一ホテル」(一銀通り)、「金壺食堂」(壺屋)、「The Rose Garden」(北中城・屋宜原)
6 身も心もとろけそう~な癒しの空間・沖縄式カフェ・・・「cafe yureru」(浦添市港川)、「風樹」(南城市玉城)、「RUKIND COFFEE」(農連)、「GREEN GREEN」(北中城・渡口)
7 ジャンクな味もまたオツなもの!アメリカンな沖縄・・・「メキシコ」(宜野湾)、「A&W屋宜原店(第1号店)」(北中城・屋宜原)、「パブラウンジエメラルド」(北中城・島袋)
8 飲んで歌ってスナック感覚!?おじいもおばあもおでんさね・・・「悦ちゃん」(桜坂)、「おでん六助」(神里原)、「おでん東大」(栄町)
9 飲みだしたら止まらない・いちゃりばちょーでー沖縄の夜・・・「酒月」(松山)、「べんり屋」(栄町市場)、「ナイトパーラー8UP」(モノレール県庁前)、「bar haLkaya」(パラダイス通り)、「山羊料理さかえ」(竜宮通り)


 「魚群記」、「赤い椰子の葉」に次ぐ目取真俊短篇小説選集の完結編。
 「魚群記」収録の「風音」、「平和通りと名付けられた街を歩いて」、そして「赤い椰子の葉」収録の「水滴」、「軍鶏(タウチー)」、「魂込め」などは単行本で読んでいるので、選集の1、2は買っていず、1999年以降の作品を集めたこの3集だけの入手にとどまっています。

 収録作品は、「内海」(1998)、「面影と連れて」(1999)、「海の匂い白い花」(1999)、「黒い蛇」(1999)、「コザ/『街物語』より(花・公園・猫・希望)」(1999)、「帰郷」(1999)、「署名」(1999)、「群蝶の木」(2000)、「伝令兵」(2004)、「ホタル火」(2004)、「最後の神歌」(2004)、「浜千鳥」(2012)の12編。
 このうち「内海」と「面影と連れて」2作品は単行本「魂込め」に入っているのですでに一度読んでいるはず。(だが、よく覚えていない)
 そして「伝令兵」、「ホタル火」、「最後の神歌」、「浜千鳥」の4作品は単行本未収録。それ以外は単行本「沖縄/草の声・根の意志」及び「群蝶の木」に収録されたもので、これらについては初読となります。

 「うちは答えたさ。もういいよ、って。これ以上哀れしなくていいよ、って」――現世にもどることを拒んだ魂の一人語り「面影と連れて(うむかじとぅちりてぃ)」。
 米兵の幼な子を殺害後、自らに火を放つ主人公を追った衝撃の掌篇「コザ/『街物語』より(希望)」。
 「慰安婦」を強いられた女と徴兵を拒否した青年との愛を重層的に紡ぎだす「群蝶の木」。
 首を失った少年兵が夜の街を疾駆する「伝令兵」……。
 人間の悲しみ、恐れ、不安、屈折、憎悪、残虐さをも剔抉する作家の視線の先にあるものは――。

 ここまでで、目取真俊の旧作はあらかた押さえた感じ。今後の活動にも引き続き注目していくことにしたいと思います。