どえーい、食いもんネタ3連発! おれの嗜好も地に落ちたものだ。

 市内で評価の高い店のひとつ。「シチューのような超濃厚スープ、角がたつような角太麺、特製辛~い紅芯味噌のハーモニーは一度食べたら病み付きもん」ということなので、行ってみました。



 特製たまやら~麺のこってりの大盛り750+150円を。
 こってりとあっさりから選べる趣向ですが、食べてみて感じたのは、ココならやはりこってりでしょう。また、大盛りは正解。量的にはこの程度が十分でした。

 とろみのある魚粉が効いたスープは独特。ラーメンはコクが命と考える人はこういうスープに感動することでしょう。
 濃厚だけど、龍上海系のようなギトギト感はありませんし、食後の喉の乾きもそう強く出ませんでした。
 チャーシューも充実感があるし、海苔も大きいし、メンマも立派。味玉も半熟のおいしいデキだし、添えられた赤いナルトが彩りを加えて見映えもよろしい。これは人気が出ないわけはないよな。

 開店直後に行ったのに、店内はほぼ満員。でもそれ、客が多いということもあるけど、太麺のために麺の茹で時間がかかるとか、厨房が狭く火気の設備も貧弱だというあたりにも、混雑する理由は見出せそうです。

 旨みという点では他を圧倒する新作系ラーメン。このジャンルは個性が大切で、その個性もひとつ間違えばイヤミになって万人受けしなくなったりするものですが、この店はいいセンいっていると思う。
 こういう店があちこちにできてしまうと、伝統系の素朴な味のラーメン屋は苦戦するだろうなぁ。

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。
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 今年2度目の沖縄行きが現実味を帯びてきました!
 来るゴールデンウィーク、4月29日から5月6日の7泊8日と、おれにとっては超ゴージャスな久々のロングトラベルで、すでに仙台発のスーパー旅割を往復でゲット♪

 今回の主要行事は、徳之島で闘牛の全島一大会を観ること。
 うれしさのあまり、♪ワイッドワイドォ、ワイドォ、ワキャ牛ワイドォ・・・と、思わず坪山豊の「ワイド節」が口をついて出てしまうのだな。(笑)
 トイレでしゃがんでいても、シャワートイレの「ワイド洗浄」ボタンを見ただけで、♪ワイッドワイドォ・・・。(笑々)

 徳之島で2~3泊するとして、それ以外はどうしようか。
 当初の考えでは、喜界島と、できれば加計呂麻島のその先の請島と与路島にも行けないかな~などと考えていたのですが、請・与路は1日1便のフネしかなくちょっと無理。喜界島は、かなり真剣に検討したものの、週5便しかないフネの喜界島への到着・出発が深夜と早朝になるうえ、運休日が邪魔をしてどうしてもうまくいかない。
 で、現在は北大東島に1泊で行けないか、それがダメなら伊平屋島あたりかな、ということで検討中です。

 そうなると、沖縄本島については、今回は縦横無尽というわけにはいかないので、せめて夜にはどこかで民謡を聴いたり泡盛を飲んだりして楽しむこととしようかと考えています。

 気分はワクワクで期待度は高まる一方ですが、一抹の不安もないではありません。それは6日。
 5月6日には連休が明けるわけですが、職務上どうしても欠席できない行事が6日または7日に開催される公算が高いのです。
 そのために全部がパーになっては大変。そこで、その行事の担当者に、なんとか6日ははずすよう必死に懇願。
 しかしそれも、会合に集う地位の高い多く人の都合があってのこと。懇願された彼とて自分の一存でワカッタとは言えないわけで。

 さて、どうなることやら。
 これは賭けですな。
 日頃の行いの真価が問われるなぁ。


(画像:与路島)


 宮古方面の書籍等で見かける「池間民族」という言葉が、その人たちの独特の民俗と容貌、言葉自体が醸し出す誇らしさや深い愛郷心などがあいまっていて、その民族とはいったいどのような人々なのだろうと思っていました。
 その興味に応えてくれそうな本を見つけたのでゲット。「ある沖縄の島びとたちが描く文化の自画像をめぐって」との副題がついています。

 池間島の住民と、島の出身者が多く住む伊良部島佐良浜、宮古島西原の人々は、しばしば自分たちのことを「池間民族」と呼ぶのだそうです。
 そしてこれはただの言葉遊びではなく、ここ20年ほどにわたって、池間、佐良浜、西原の住民有志が集って毎年欠かさず「池間民族の集い」という催しを開くほど徹底しているのだそう。
 う~む、なんだかすごい・・・。

 その3地区に共通するものは、
 (1)ナナムイ(ウパルズ御嶽)を中心とした同系統の聖地に対する信仰
 (2)「海洋民族」、「漁撈民族」であるという自己認識
 (3)ミャークヅツと呼ばれる独特な行事の存在
なのだそうで、著者はこれらについて、古老などの話を聞きながら、文化人類学の元教授らしい筆致で記述しています。

 池間島では大正年間頃からカツオ漁が隆盛を極め、それが池間島を宮古諸島内でも特異な存在にしていったようです。
 当時は経済的にも豊かで、宮古島でコレラが大流行したときには池間の漁業組合が緊急会議を開き、何と1年近くも島を外界から閉鎖したのだそうです。
 そうできるだけの十分な経済力と自立性の高い社会基盤が当時の池間島には備わっていたということなのでしょう。

 テーマ性が高くなかなか興味深い本だったのですが、どうもこのごろは夜になると眠気が襲ってきて、ベッドに横になって読み始めると4、5ページほどで先が続かない体たらく。(笑)
 考えてみれば、長距離通勤もあって、自由時間は夜7時過ぎから11時過ぎぐらいまでの4時間程度しかない。この中で夕食も食べ、風呂にも入り、ニュースやウェブをチェックしながらときどき酒も飲む。
 おのずと読書時間も制約されてしまうのです。
 GWの沖縄行きについて、引き続き画策中。
 その外枠が固まってきた。

 4月29日出発の5月6日戻り。航空券確保済み。
 で、4月30日には北大東島に飛び、翌5月1日に那覇に戻る。
 これについても、昨日RACの航空券を確保。往きは那覇から直行の先特、帰りは南大東島経由となるが北大東島~那覇間の正規料金で、計43,600円也。
 うへぇ、高っ! 今回の仙台~那覇往復よりも遥かに高い。大東島というところはそういうところなのだから、まぁしょうがないと思うしかない。

 5月2日から4日までは、フネで徳之島へ。予定どおり闘牛の全島一大会の観戦をメインに。
 4日の夕刻に那覇へと戻って、6日午後の帰りのフライトまではいつものとおり、誰にも邪魔をされることなく自分の興味の赴くままに本島内をあちこちほっつき歩きまわる、という算段です。

 今回の沖縄行きは都合40回目。未踏の島2つを解消することになります。
 本島周辺の島で未踏なのは、阿嘉島、慶留間島、伊平屋島+野甫島など。
 宮古島周辺では大神島、多良間島+水納島、八重山ではパナリ。
 奄美の島々では喜界島、請島、与路島。
 その北のトカラ列島はまったくの未踏です。

 そして沖縄本島。本島だって、まだまだ知らない、興味深いところがたくさんある。
 掘れば掘るほどおもしろい、探れば探るほど奥行きがある、というのが地域学のいいところなんだよなぁ。

 カツ丼が食べたいなぁ・・・と思って、大明食堂をセレクトしてみました。
 先にココに行ってカツカレーを食べたところ、カツが大きくてアツアツで美味しかったし、なぜか後に来るお客さんたちの多くがカツ丼を注文していたので。



 カツ丼700円。
 値段も、まぁ、良心的。

 ご覧のとおり、奇をてらうような素振りは寸分も見せない、ごくフツーのカツ丼です。
 この店の味ってのは、基本的にどのメニューも素朴な“おふくろの味”なのだなということがわかってきました。
 煮込み過ぎず、卵がちょうどよく薄白くなってきた状態の仕上がりはなかなかステキ。

 下に隠れているごはんは、外食系にありがちな粒のはっきりした硬めのものとちがって、もっちり感たっぷり。この食感がこの店に対する好みを分けそうな気がしますが、おれはコレ、いいと思ったぞ。

 してまた丼つゆの量も多くなく少なくなく、米が米としておいしく食べることができる絶妙な加減。その味も甘じょっぱさに角がなくまろやかです。

 納得のボリューム感があるカツは、1ヵ所スジがあったけれど、基本的には前歯であっさり噛み切れる質感がありました。

 漬物も、店のおばちゃんか誰かが漬けたものなのだろうな。

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。


 「おきなわ散策はんじゃ会」とは、沖縄大学・南部広域市町村圏事務組合が主催する「観光コース開発とガイド養成講座」より生まれたグループ。
 波平さん(沖縄では“はんじゃ”さんと読みます)を中心に、週末のたびに軽便鉄道の足跡をたどる巡見を重ね、それを地元出版社のボーダーインクがバックアップして出来上がったという、すばらしい本です。

 軽便鉄道の線路跡をたどるマップを中心に構成されていて、そのほかに軽便鉄道の歴史、各駅の紹介、現在の各路線跡周辺のみどころスポットや、実際に軽便鉄道を利用していた人や識者へのインタビュー、軽便鉄道に関するコラムなども盛り込まれています。

 与那原線、嘉手納線、糸満線のそれぞれについての散策マップは詳細で秀逸ですが、それよりもインパクトがあったのは、沿線の「民俗スポット」のページ。これがまた実に多くのアイテムが紹介されています。
 たとえば与那原線なら、仲島の大石や真玉橋の遺構などは当然として、壺川ガー、松尾のシーサーマーチュー、城岳御嶽、楚辺の大ガジュマルなど全部で31のスポットが紹介されています。
 これが、嘉手納線については72項目、糸満線については45項目。すごいですね~♪

 手づくり感のあるとてもいい本です。
 地図が詳細なので、これ1冊を持って散策したらさぞ重宝することでしょう。
 今となってはほんのわずかのようですが、汽車道跡がいくつか残っているようですので、沖縄に赴いた際はそのあたりも見てみたいものだと思いました。


 五目焼きそばなら、山形市内ではココはわりといいセンいっているのではないかと思う。

 五目焼きそば大盛り630+150円。
 大盛りを頼むと、中華皿ナンゾしゃらくせい!とばかりに中華どんぶりに入って出てきます。
 中華どんぶりに、ラーメンのような汁物でなしにこの量です。量の多さを想像してみてください。
 この量でこの値段なら、か・な・りお得だと思います。

 焼きの入った中華麺がたっぷり。そして、それよりも圧倒的に多い五目あんがスバラシイ。
 具は、白菜が中心で、ほかにホウレンソウ、ニンジン、豚肉、タケノコ。それにシイタケとイカがわずかとウズラの卵が1個。
 具材自体に豪華さはありませんが、何といってもその量がたっぷりというのがこの上ない魅力なのだな。

 できたてアツアツは口内火傷の危険性がたっぷり。
 油を多めに使っているためか湯気がほとんど立たないので、気を許してかぶりついたりするとゼッタイ火傷します。よ~くフーフーしてから食べましょう。
 おれの場合、そうとわかっていてもココでは毎回口の中に水ぶくれをつくります。(笑)

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。
 市内南東部にあるという「沢田食堂」を探してみたのですが、場所がわからず結局不到達。あとで知りましたが、閉店したようです。残念!
 しょうがねぇな・・・とか独りごちつつ、ほんではまぁ、伝国の杜近くの「愛染」にでも行くかと方針変更。
 で、愛染の近くまで行って、そのすぐ近くに「上花輪」があるのを発見! ココはまだ行ったことがないので、またまた変更してこっちに行ってみようっと♪。

 コチラの店は看板のつくりからしても場所的にも明らかに観光客がターゲット。観光客がココのラーメンを食べ、これが米沢ラーメンなのかと皆さん納得して全国に散らばっていくわけですから、上花輪の責任は極めて重大なのだ。



 ラーメン600円。
 まず、値段からして、一般店と比較すると少なくとも50円は高い。
 次、本体。
 麺は、いわゆる米沢ラーメンよりも若干太め(といっても細麺なのだが)。その味も、あの独特のほろほろとした味とまでには至っていません。ですがまぁ、いいセンはいっていると思います。
 スープは、これは米沢。生姜の香りが先行し、食べ進めるうちに深みのある味が舌に沁みてきます。
 具に関しては、ビビーッ! メンマはスーパーの袋詰めメンマの味。チャーシューも、これもひょっとして自家製ではなく、業務用かもしれません。

 何というか、スーパーで材料を買い集めてくれば家でもどこでも味わえるといったようなラーメンという印象。米沢ラーメンのそれぞれの店の個性をできる限り削ぎ落とすと、こんなラーメンになるのかもしれません。
 いやね、スープなんか、美味いんです。麺もメンマもチャーシューもそれなりに美味いです。でも、食する者をして「おっ!」と言わせる何かに欠けるんだなぁ・・・。

 予想どおりという気がしないでもないですが、まぁ、何事も一度は経験ということで。

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。
 このところすっかり食べ物ブログに成り下がっている我がブログ。
 沖縄モノについては本も読み進まず、旅行の計画も進まず、音楽も聴かず・・・。そうそう、昨年の琉フェスや旅の記録も一部途中のまま放っておかれている状態だ。
 これでいいのか??と思いつつ、とりあえず喰ったモンから整理しよう。

 米沢市役所近くの味噌蔵麺駒亭。味噌ラーメンが主で、これまでに白味噌赤味噌を食べたので、残る「黒」も制覇しておかねばなるまいということで、昼休みに行ってみました。
 広い店内。昼どきなのに客は少なく、我が身はゆったりとできるが、店のほうは大丈夫なのか?



 黒味噌ラーメン650円。
 やっぱりネギとかをトッピングしないと見映えはイマイチですな。
 白ネギの刻んだのや、よく煮込んだホロホロのチャーシューがちゃんと入っているのですが、これらはすっかり海苔の下に隠れて見えません。なんだか宮古そばみたいだな。

 赤味噌よりもはるかに赤い、というか、茶色っぽいスープ。黒というから黒ゴマでも入っているのかというとそうでもなく、濃いめの味噌味です。
 その色が麺に移って、麺もまっ茶色になってやんの。

 ココのウリは、しっかりした横浜ラーメンのような太い麺。これが想像を超えて美味いのです。
 それから、麺と同量もしくはそれ以上かと思われる大量の炒めモヤシ。麺とともに箸で掬って食べればモヤシの食感と相まっていい具合なのですな。

 どの構成パーツも立派なものなのに、どうして客が少ないのだろうと思うくらい。
 やっぱり米沢の人たちは、米沢ラーメンのほうを志向しているのでしょうか。

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。
 家の近くに最近できたそば屋さん。
 ここって、この15年くらいの間にいろんな店が5~6回ほど開店、閉店を繰り返している場所なので、この店ももしかしたらそうなるのじゃないかと思い、早いトコ一度は行っておかないとなぁと考えていたのでした。

 ところが。
 本社での会議が正午前に終わったので、職場のある米沢に行く前に寄ってみたところ、おぉ、すんげぇ繁盛している! なんと、満員でした。



 冷たい肉そば大盛り600+100円。
 麺は、女性的な更科でもなく、男性的な田舎そばでもなく、ほどほどのごっつさで、なかなか美味い。
 スープも鶏肉の脂がいい具合に沁み出している秀逸なデキ。
 肉そば独特の極薄に刻まれた白ネギもたっぷりで、たいへんよろし。
 鶏肉もい~い硬さのものが思いのほかたっぷり入っています。
 それでいて値段は他店よりも100円ほど安いというのだから、そりゃあ繁盛しますよ。

 さらに。今なら会計時に100円引きのチケットがもらえるので、リピートだってしますよ。
 そして、肉そば専門店というわけでもなく、肉中華もあるし、ふつうのそばもありますから、次は・・・と考えますよ。

 おれの場合、次は100円チケットを携えて、ゲソ天もりそばの大盛り600+100-100円に挑戦したいと思います。

 店の詳細は、こちらのページをどうぞ。


 表題から察して、奄美におけるシマウタを基調とした民俗学的なアプローチからの小説なのではないかと思い、ネットショップで購入。でもなんか、ちょっと違ったなぁ。(笑)
 ネットを使うとこういうことってたまにあるのです。それがいいほうにはずれるか、悪いほうにはずれるか、それもまた一種の賭けで、ワクワクするのですけどね。ふふ・・・人生なんてギャンブルの連続なのさ。

 出版元の三一書房によればこの本、
『「シングルマザー」を取材中のジャーナリスト茜子は、自身子供を産めない体だが、そのことをパートナーには隠していた。
 母、祖母と、女系には不幸な色合いがにじむ奄美の血。呪われた女(をなぐ)のDNAがあるというのか。
 母方の血縁を探訪する彼女の奄美帰りの旅。そこで知った彼女の祖先「家中(やんちゅ)」のすさまじい生。
 不妊と薩摩の支配というシビアな縦糸と、シャーマニックかつ霊的な習俗を横糸に、繰り広げられる癒しの奄美幻想綺譚。
 南方の霊力による「新しい物語」が降臨する!』
――とのことです。

 たくさんのシマグチ(島言葉)が登場。それを実際に発音しながら読み進めるだけでも、心の中に奄美の風がそよぎ込んでくるような気がします。
 反面、砂糖生産のために苦しい日々を送っていた奄美の農奴ヤンチュをめぐる悲しい伝承話が通奏低音として流れていますので、それに気持ちが塞いでしまうことも。
 そこに、現代を生きる女性茜子をめぐる性愛描写などもからんで、不思議で独特な作品に仕上がっているように思いました。
 こういうのって、奄美の女性にしか描けないのだろうな。

 難点もないわけではありません。現代から江戸期まで何世代にもわたって物語が行ったり来たりするので、それについていくのが大変なのと、多くの登場人物が茜子の何世代前の、どういう関わりの人なのかについて、相関図を何度も確認しなければならないことなどでした。


 歴史関係出版の雄、山川出版社から発売された県史シリーズの沖縄版。四半世紀ぶりに全面書下ろしされました。
 沖縄のことに関してあちこちつまみ食いのようにして書籍を読み漁ってきたので、このあたりでジグソーパズルの各ピースをつなぎ合わせるように、それらを通史的に整理してみることも必要ではないか――と考えて購入しました。

 安里進、高良倉吉、田名真之、豊見山和行、西里喜行、真栄平房安昭と、現代沖縄史学界の主要人物5名が著者として名を連ねており、沖縄史の通説を一通り把握する上で価値ある1冊。
 そのような学術本が、一般の本とかわらない税込み1,995円で買えてしまうのだからすごい。

 全10章。「琉球文化の基層」、「大型グスクの時代」、「古琉球王国の王統」、「海外交易と琉球」、「東アジアの変動と琉球」、「琉球における身分制社会の成立」、「王国末期の社会と異国船の来航」、「琉球国から日本へ-世替わりの諸相」、「近代化・文明化・ヤマト化の諸相」、「繰り返される世替わり-「日本復帰」の前と後」。

 読んでみて思ったのは、まず、1文1文が重いこと。重い、というのは、その文章に込められた質的なボリュームがあるということで、おそらくは編集の段階で、たくさんのテキストを、形容句を省略するなどして一定の行数にぎゅぎゅーっと圧縮する作業があったのではないでしょうか。
 なので、注意深く読み進めないと、肝心なところまで読み流してしまうということがあったりしました。
 また、そのためもあるのか、琉球・沖縄史への格好の入門書ではあるものの、やはり各記述分野についての掘り下げが足りないこと。
 学校で学ぶ歴史がそうであるように、歴史の表層とか時代の前後関係などはよくわかるのですが、その背景や周辺事情などについてはページ数の関係などからどうしてもそうなってしまうのでしょう。
 うむ。好奇心を満足させるための近道というものはそうそうないのだ、ということなのでしょうな、きっと。

 附録としてしっかりとした索引、年表、国や郡・市に関する沿革表、祭礼・行事一覧、参考文献一覧がついており、こちらについても価値があります。

 沖縄を基礎からしっかり知りたい人にはぴったりの本だし、沖縄県人の基本知識の涵養にも重要な1冊でしょう。