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 照屋林助。

 2005年3月10日、糖尿病による合併症と肺炎のため75歳で亡くなりました。

 『戦後沖縄音楽は、「カディカル~てるりん~誠小」という、いわば「コザ派・魔のトライアングル」によってその基礎が出来上がった』――とは、沖縄の芸能に造詣の深い藤田正の言ですが、沖縄芸能の歴史を築いた大人(たいじん)がまた一人失われてしまった、という喪失感はとてつもなく大きいものがあります。

 しかし、けっして落ち込んでいてはいけません。テルリンが教えてくれたことがあります。
 そう。戦後の沖縄。
 鉄の暴風を凌いでなお生き残った人たちこそが「命の御祝(ヌチぬスージ)」をしなければ、死んだ人に申し訳がないと、死者が出て沈んだ家庭を踊り唄いながら巡り歩いたという史実。
 元気を出そう、笑ってみよう――と。

 「楽しいから笑うのではない。笑うからこそ、楽しくなれる。」

 厳しい戦争が終わって63年、また暑い夏がやってきました。
 ボクたちは、悲しさを乗り越えて、笑顔でいなければなりません。

 てるりんが逝って3年5ヶ月。
 彼が放った光芒は、今もまったく色あせてはいないなぁ。      
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 ネーネーズが4年ぶりに発表するニューCD「彩(Sai)」が、間もなく発売されます!
 いやぁ、久々のCDなので、うれし。

 収録は13曲。
1 スネイ
2 オキナワン・パッション
3 パラダイスうるま島
4 ワジワジワルツ
5 遠くから
6 黄金の花
7 ハワイ行進曲
8 新北風
9 根間ぬ主
10 手紙
11 アカブーMisa
12 スンガー節
13 まつりの夜

 2はライブハウスでもうたっていたオリジナル、4は恋する娘の、いわゆる「里前」に対するいらいらした心境をうたったもの、5は嘉手苅聡のアレンジによる異色曲、6はあの名曲のセルフカバー、11はなんと、大城美佐子のことをうたったものです。
 また、うたうたは琉球弧の各地から。8は奄美民謡をアレンジしたもの、9は宮古島民謡、12は沖永良部島民謡、13は八重山民謡のアレンジです。

 8月22、23日の両日、国際通りのライブハウス島唄ではニューアルバム発売記念ライブが開かれます。

 ――と、知ったようなことを書いていますが、これらは「78タイフーンFM」のページから番組を視聴したためにわかったこと。
 この放送は、78タイフーンFMのページの「2008年08月13日【ヒトワク 080813ヒトワクネーネーズニューアルバム「彩」】」で聴くことができます。
   nipponfu.gif

 またまたの大量買い。
 今回はこんな感じの9冊です。

 琉球御嶽伝説  きぐちさとこ ソニーマガジンズ新書 780
 にっぽん・海風魚旅(4(大漁旗ぶるぶる乱風編))  椎名誠 講談社文庫 857
 吐〔カ〕喇列島  斎藤潤 光文社新書 860
 潜入!ニッポン不思議島  諸島文化・民族研究会 宝島社文庫 600
 沖縄イメージを旅する  多田治 中公新書ラクレ 880
 ペリリュー・沖縄戦記  ユージンBスレッジ 講談社学術文庫 1400
 奇跡のカフェ沖縄「浜辺の茶屋」物語  小林ゆうこ 河出書房新社 1500
 旅するキーワード沖縄  下川裕治 双葉社 1600
 十津川警部「オキナワ」  西村京太郎 光文社文庫 671

 このうち特に期待度が高いのは、「吐〔カ〕喇列島」「潜入!ニッポン不思議島」あたりかなあ。

 最近は少し沖縄関係から距離を置いていて、8月になって以降、

 野党を貫いて32年/小竹輝弥回顧録   東北出版企画 1890
 田舎弁護士会長ずっこけ日記  濱田宗一 ほいづん社 1200
 ラストドリーム  志水辰夫 新潮文庫 667

を読んだ。
 「野党を~」は、共産党一筋で闘ってきた地元県議会議員の回顧録。
 また、「田舎弁護士~」も、地元で活躍してきた大学の先輩の日々の日記。
いずれもその人となりを多少知っているだけに興味深く、共感を持って読ませてもらった。
 「ラストドリーム」は、我が愛するシミタツのほろ苦長篇小説でした。

 どれ、そろそろ本業の(?)沖縄方面にバイアスをかけて、楽しい読書生活を送り進めましょうかね。


 「祈り踊る沖縄島人が僕にくれたもの」という副題がつく、9年にわたって八重山の祭を追い続けたフリーカメラマンによる旅の記録。

 体験から言うと、八重山の島々の祭からは、そこに住む人々たちの心意気を垣間見ることができます。そして、彼らのたどってきた歴史や、日々の暮らしの背景をも知ることができます。そして、いろいろな祭を見ていくうちに、島々には異なった環境や人の気質があることがわかったりして、とても興味深く、どんどん深みへとハマっていくのです。

 著者も同様のよう。25歳の若さで会社から理不尽なリストラ勧告を受けフリーランスとなった彼は、はじめのうちは亜熱帯の自然風景を撮るために八重山を訪れていたのですが、祭の中に見つめるべき人間たちがいることに気づき、以来繰り返し八重山に通い続けることになったようです。ここにも一人、「見えて」しまった人間が。(笑)

 著者は若く、闊達で好奇心が旺盛。そして島に住む高齢者の話をしっかり聴ける心と耳を持っていますから、祭を通じてどんどん島人との交流を広げ、独自のネットワークを広げていきます。
 そのつながりの中で生まれた数々のエピソードたちは、特にメンタルな面で本書の記述を豊かなものにしていきます。なので、読み進めていくうちに、自分が自分の心の中を旅しているかのような錯覚に陥ります。こんな感覚、ステキですね。

 登場する祭は、竹富島の種子取祭とマンダラー(本島などでいうカジマヤー)、与那国島の久部良ハーリーとマチリ、波照間島のムシャーマ、西表島の節祭、小浜島の結願祭、石垣島からは白保の獅子舞、平久保の十六日祭、登野城のアンガマ。

 このうちいくつかは実際に見ているものの、多くはこれから一生かけて見に行きたいと思っているものばかり。(祭は開催日が決まっているため、たいていは仕事の日程とぶつかってなかなか見られないのです。それに、八重山は距離的にも経済的にも遠いし…。)

 そしてまた、著者が写真家であるだけに、数多く掲載されている祭のカラー写真も秀逸で、とりわけ人々の表情は実に豊かで、誇らしそうだったり、緊張していたり、神妙だったり、すっかりリラックスしていたり。

 八重山諸島の島から島へ、人から人へと巡る心の旅。なかなかいい本にめぐり会ったなあというという印象の秀逸書。値段の数倍以上の価値アリ!
 いずれ再読することになるのだろうな。


 ウェブ上で沖縄県民や沖縄フリークに人気のある情報投稿サイト「沖縄のうわさ話」を書籍化したもので、2006年に発売されたいわゆる「黒版」以来2年ぶりとなる続編といった位置づけでの出版です。
 このウェブサイト、1998年の開設で、うわさの項目数は65、1日あたりのアクセス数は5万ページビューもあるのだそう。

 で、第2弾。
 やはり本にするとなるといろいろと制約があるようで、読んでいて場所や名前などの固有名詞を特定しづらかったりして、正直、消化不良。やはり、興味のある項目についてはウェブで読むべきなのだ、ということなのでしょうね。

 内容は、「沖縄の笑い話」、「ディスカバリー・うちなー!」、「ゆーれいスポット」、「うわさのしゃべり場」、「ちょっとイイ話」の5章仕立て。
 このうち「ゆーれいスポット」はページ創設以来の人気項目ですが、黒版のような迫力は影を潜めてややおとなしめに。「へえ~そうなんだ」的に人知れず知っている、みたいな知的優越感めいたものを追及するよりも、楽しく可笑しく和めればいいというような、全体として、かつて同じボーダーインクから出版された「HAPPY ISLAND の本」(FM沖縄・多喜ひろみ編)のノリにむしろ近い感じ。
 なので、今度沖縄に行ったら本に出ていたアソコに行ってみようか、といった情報はあまりありません。

 個人的には、たとえば飲食店なら、「この店で食べたい」とか「この店のオバチャンはこうだ」みたいな具体的な情報を期待していたので、残念です。

 昨今のテレビのバラエティ番組のトレンドもそうですが、楽しいだけでは納得できず、そこから何がしかの知識を得られるようなものにしなければ、書物の世界でも生き残ることは難しいのでは?
 第3弾を出版する考えがあるとすれば、そのときにはもうひと工夫必要でしょう。