旧糸満街道にある「海洋食堂」。ここには糸満バイパスができる前からお世話になっていて、何年ぶりになるのだろうな、久々の訪問となりました。

 狙うのは「豆腐ンブサー」750円。
 海洋食堂の前進は豆腐屋さんなので、こういう珍しいメニューだってフツーにあるわけで。
 「ンブサー」とは、沖縄料理でいう味噌煮、味噌炒め煮のこと。さあどういうものが出てくるのかと楽しみにしていると・・・。
 じゃーん! 来ました、ンブサー。
 あっさりした味噌味で、ニラが散らしてあります。トッピングは豚の三枚肉。これでコクを出しているということでしょうか。

 オドロキというか笑ってしまうのは、この豆腐の多さ。スーパーで売っているパック豆腐の2つ分近くはあるんじゃないの。
 まあ、豆腐は好きだし、おいしいのでなんとか腹に収めましたが、どう考えても多いですよ、これ。
 加えてどんぶりめしにおからにそばスープですからねえ。

 はあ~、満腹だぁ。この小上がり座敷にそのまま横になりたい。
 この店のホール担当は、赤いポロシャツを着た小柄で元気なおばあ。面と向かっては訊けませんが、75ぐらいですか? 「はい、にいさん、ンブサーね」と声は元気だけど、座敷の奥に座っている自分のような客は、おばさんの声に応じて上がり框のほうまでごちそうの載ったお盆をもらいに行かなければなりません。はい、それもまた楽し、です。
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 旅の3日目。
 泊まっているホテルではサービスの朝食が出るのだけど、パス。なぜかというと、中国系の宿泊客が多くて、その中には必ずあのへにゃほにゃ語を声高にしゃべる奴がいて、なんだオマエは!という気にさせられるので、それがいやでなるべく近寄らないようにしているのです。朝から五目おにぎりにカレーをぶっかけておいしそうに食べている奴などには、ハナからお近づきになりたくないのだ。

 で、この日は朝に何を食べたかというと、沖映通りを水上店舗方面に歩いて行き、「バーガーキング沖映通り店」でワッパーとウーロン茶、730円にしました。
 いやなに、たまたま読んでいたシーナ本「どーしてこんなにうまいんだあ」に、当のシーナがワッパーをうまそうに食べている、と書かれていたので、「おれ、それまだ食べたことないぞ」と思っただけのこと。
 いや、そうではないな、わが居住地にはバーガーキングの店舗展開がなく、食べたいと思っても食べられないのでした。
 そんなときに昨日、沖縄で店を発見したので、じゃあ明日、ということにしたものなのです。

 で、沖映通り店。1階と2階の100人以上入れる店。しかし朝のこの時間に利用しているのはせいぜい10人そこそこで、のんびりまったりとした雰囲気は沖縄そのものです。

 そのワッパー。普通サイズとジュニアサイズがあります。ワッパーの場合そのサイズ感が魅力なわけだから、レギュラーサイズを食べなきゃいかんだろうと、朝からついレギュラーを注文する中年男性。ああっ、もう。

 どひゃあ、でかっ! 直径20cm近くはあるんじゃない?!
 内心不安感を覚えつつ、いつもよりも口を大きく開けてかぶりつきます。
 ん? (もぐもぐ)うまいじゃん、これ。
 味がよければすべてよし、量などは軽くこなせてしまいます。

 食べていて思い出したけど、20年以上前になるけど、アメリカを旅していて食べたマックの大きさには驚いたものでした。大きさ自体が日本のものと全然違うのです。コーヒーなんてコーラみたいにそんなにごくごく飲むものではないでしょって。
 このワッパーは、そういう意味では単なるアメリカンサイズなのかもしれません。

 なお、包装紙にくるまれたワッパーは撮影したのですが、それでは絵になりませんので、今回はウェブから拾った画像を使わせていただきます。
 右がジュニア、左がスタンダードのようです。左はチーズワッパーでしょう。

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 沖縄旅2日目の夜の2軒目は、正直言って少し悩んでしまいました。なんだか腹が満たされていて、「いったい今、おれは何が食べたいんだ」と井之頭五郎サンのように考えてもピンと来るものがないのです。かと言って飲み足りてはいないし・・・。
 だったらコンビニでテキトーに飲み物を仕入れてホテルに戻ってしまおうかとも思ったのですが、それも面白くない。
 そんなわけでしばし黙考して、だったらいつもの「いちぎん食堂」に行こう、そしてそこに入ってからどうしようか考えよう、ということにしたのでした。

 「いちぎん食堂」。一銀通りにある名店で、基本24時間営業で無休の店。メニューが豊富で、酒も飲めて、オマケにかなり安いのです。那覇に泊まればたいてい一度はここに来ています。

 久々に入ったいちぎん食堂でしたが、店の雰囲気は一変。テーブルの配置が変わっており、立派な一人客用カウンターができています。
 フロア係のど根性お姐さんは代替わりして、インド系なのかどうか、エキゾチックでアルカイックな静かな感じの外国人女性が。客あしらいが日本人のものとは異なります。
 食券機が導入されていて、一つのボタンにメニューが3つ書かれています。これは注文に悩んでしまいます。
 もう50年はここ一筋でやってます的な厨房の職人も代わってしまい、わりかし若い人がつくっています。

 食券機の前でしばし悩んで(今夜は悩んでばかり)、オリオン麦職人(ジョッキ)オールタイム200円と、焼めし530円に決めて、カウンターに初着席。インド風姐さんにビールの食券だけ渡して、ビールから。これが200円というのはシアワセだ。

 少し経ってからお願いした焼めしは、ビールがなくなる頃合いにドン!と登場。
 いちぎん食堂ってすごくいい食堂なのだけど、量も多いということをうっかり忘れていました。
 どうです、むき海老までトッピングされて見るからにおいしそうなチャーハンでしょ。
 ああ、おいしいのですよ。だからつい、スプーンが進んじゃって全部食べてしまうわけですよ。油も塩味も強めでジャンキー感たっぷりなのもいいわけなのですよ。
 玉子スープだってたまらなくおいしいのですよ。ですよですよ。

 とまあそういうことで、結果満腹になって店をあとにすることに。
 満腹にはなってしまったけど、酒の量は足りていないよなあ。
 しかし、下ろしたての靴で昨日から目いっぱい歩いているので、靴ずれがして足のあちこちが痛い。
 それではホテルに戻って自販機でもう1本350mlの缶チューハイを買って飲むことにしようか。それで上出来ですよ。ですよですよ。
 那覇に戻ってきたのは18時半前。今日から宿替えして、ゆいレール美栄橋駅近くのホテルにチェックインします。部屋に荷物を入れたらただちに出動して、沖縄旅2日目の夜は美栄橋周辺で飲み食いすることにします。
 まずは軽くジャブ程度にと、投宿しているホテル側から久茂地川を渡ってすぐそこにある「串かつとハイボールコマネチリバーサイド店」を冷やかします。キンキラ、ピカピカのネオンはキャパクラの入口のようでもあるけれども、気にしないで入ります。

 入店して、ハイボールでいくことにして、フィリピン系の店員さんに煮込みはないかと尋ねると、たどたどしい日本語で「ありません」とのこと。
 なんだよ、居酒屋なのに煮込みを置いていないのかと思いつつ、いきなりメインメニューの串カツ5本セット450円を注文。
 ハイボールとお通しのマグロ刺しが運ばれてきたので、マグロをつまみながらキューっと。



 おもむろにメニューをぱらぱらと眺めると、なんだよ、あるじゃん、煮込み。お、牛スジ豆腐というもののほうがいいかも。
 というわけで、別のフィリピン店員を呼んで、それを注文。
 ここのフロア担当は3人ぐらいいたと思うけど、その誰もがフィリピン系?で、日本人は料理人の店主だけなのかもしれません。
 ニッポンの居酒屋で外国人から「イラサマセー」と言われるのはどうもまだ馴染めないな。
 そういえば、昨日那覇空港から乗ったモノレールの乗客は外国人が多かった。おそらく7割ぐらいが外国人だったのではないか。沖縄もすっかり外国人旅行客に席巻されてしまった感がある。泊まっているホテルだって、かなりの割合で外国人がいるようだものな。

 先に運ばれてきた串カツは、鶏肉、イカ、レンコン、じゃがいも、あとは何だっけ? アッチッチのほくほくで、これが450円なら上等。けっこう腹に溜まるものでした。ソースの味もよく、満足です。
 牛スジ豆腐は650円。とろりとした牛スジが入っていて、卵も1個。こちらも予想したものより多かったです。

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 ハイボールをもう一杯といきたいところだけど、もう一軒行きたいし、店員と話すのが鬱陶しくもあり、ココはこれで切り上げることに。
 上がりで1,820円。その価格って奇しくも昨晩のおもろまちの「吉崎食堂」と同額だったわけだけれども、どちらのコスパが優れているかと問われれば、やはり「吉崎食堂」だったでしょうか。
 そうは言っても「コマネチ」だって悪くありません。15時からの営業のようだし、早い時間から飲みたいときなどはまた利用しようと思います。

 ちなみに「コマネチ」は県庁前と国際通りにも店があるようです。


 時間は11時20分。おっと、そろそろ昼メシだ。今日は朝メシを食べていないからな。
 朝を抜いて食べようとしたのは、「きしもと食堂」の沖縄そば! この地に来たならわざわざ遠回りしたって寄りたい店なんだもんね。

 きしもと食堂はもともと本部町の町内にあり、そこが有名でしたが、町からはなれた伊野波地区に新店をオープンさせ、こちらのほうが広いし無休なので、観光客の皆さんなどにとってはこちらがメインになっている模様です。
 町内の店で沖縄そばを食べたことがありますが、それはまさにホンモノ。そのときは、つゆを一口飲んで、相席になった見ず知らずのカップルに向かって思わず微笑んでしまったことがあります。微笑まれたほうはさぞ気持ち悪かったことでしょうが、ホントは「んまぁ~い!!」と言ってしまいそうなのを必死に堪えていたわけです。

 で、こちらの伊野波の店は今回初訪問となります。
 岸本そば小、500円。
 ダシから漂ってくるかつお風味がたまりません。小さい器ですが、量はわりとある感じ。
 このすばらしいダシにコーレーグースを入れてしまうのはいかにも惜しいので、それは使わないことにしました。
 やんばる地方のものらしい太い麺。ホンモノの沖縄そばは噛んで食べるものだとの思いを強くします。首里そばなんか、よく噛まなきゃ飲みこめないぐらいだものね。
 トッピングの沖縄かまぼこと三枚肉は、本部町内のきしもと食堂と同じもの使っていると思われ、いずれも懐かしウマイ。
 醤油味が微妙に強いかなと感じましたが、こちらの支店でも伝統の美味さは健在で、大満足でした。

 あ、じゅーしー(250円)も頼めばよかったかなー。それだってゼッタイうまいはず。
 でも、ここでたくさん食べてしまうと後が続かなくなるので、まあよしとしましょう。

 そして、今夜の飲み処として考えていたのが、「吉崎食堂おもろまち店」。居酒屋なのに「食堂」を名乗るコンセプトがマイハートにぴぴっと来たところ。
 それなりに沖縄らしいものをつまみながら、多少の喧噪のなかに身を置いて、一人でゆっくりと飲みたい。そんな願望を叶えてくれそうです。

 おもろまちのメインストリートと言っていい、真ん中に散策スペースを持ち幅100mはありそうな都会の盛り場風。沖縄にもこういうところがあるのだなあ。
 その道沿いにある店を容易に発見し、ただちにトツゲキです。

 紳士淑女が集っているいい雰囲気の店。カウンター席に通されて、店のおにーさんと注文品を相談します。ハーフにもできますというので、島豆腐の厚揚げとラフテーをそれぞれハーブでお願いし、これに泡盛残波の1合を合わせてみたところ。



 揚げ物は基本時間がかかるものなので、はじめにサーヴされたのはラフテー。白髪ネギと辛子が添えられ盛り付けがおいしそう。ラフテーのつゆでつくった煮卵もこってりした味がついていて、とろりとしておいしい。カラカラには菊の露と書いてあるけど中身は残波ですとおにーさん。

 少し遅れて登場した厚揚げはご覧のとおり。薬味が豆腐の間にねじ込まれているあたりがユニーク。添えられた茶色の丸いものがおろし大根と醤油。たっぷりなのがウレシイ。
 生絞り法でつくられたと思われる、沖縄らしいしっかりした豆腐でした。
 なお、左上の小鉢は、カウンターで料理をつくっていたおにーさんがつっと出してくれたサービスの紅白タコなます。爽やかな酸味が箸休めに絶妙でした。

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 ああ満足。このぐらいで止めておくと後々楽になるだろうて。
 満足度からして会計は2,500円ぐらいかなと思ったけど、1,820円で済んでしまう。こりゃ、安いよな。

 さて、旅の第1日目はこの程度にとどめることにしようか。
 それにしても沖縄は暖かくてシアワセだ。そして、歩いている人たちは本土の地方都市よりもかなり若い。平均年齢にすれば20歳ぐらいは差があるのではないか。そうなのだ、ここは沖縄なのだよなあ。沖縄、サイコーだ。


 適度に暗くなってきて、そろそろ飲み方を開始したい。でもその前に、少し腹も減っている。飲む前に沖縄らしいものをちょっぴり食べておきたい。では、あれだね。
 ということで、タコスを食べに行こう。

 少し距離があるけれども、おもろまち駅の北方面、興南高校があるほうへと進んで、「Tacos-ya新都心店」へ。
 はじめにまっすぐ奥のカウンターへと進んで注文を入れ、支払いを済ませる仕組み。空いている席で待っていると、ほどなくして品々が運ばれてきます。

 ここはタコスを1個売りしてくれるのがいい。
 タコス2個とオリオンビール、180×2+400=760円。
 タコスは、上の1個は口が開いちゃっているけど、中身はこういうつくりになっていますということがわかる点では都合がいいです。キャベツの下にはたっぷりの肉が入っていますねぇ。
 チューブに入った卓上のチリソースをこれにぶちゅっとかけて食べれば至福。トルティーヤと具のバランスも適度で、手で持って食べても中から具が溢れてくることはありませんでした。

 オリオンビールは334ml入りの小瓶。このサイズって、初めてだな。
 ああ、おいしかった。まずはこの程度でちょうどいい。旅の立ち上がりに食べるものとしては上々ではないかな。



 旅の最後の食事は、フィニッシュフードとしてすっかり恒例になりつつある首里の「あやぐ食堂」で食べることにします。
 沖縄においしいB級料理店は数々あれど、味、量、価格いずれをとってもココが最高だと思っていますから。

 今回は、事前段階から狙いをつけていた(笑)「チキンケチャップ煮」600円をオーダー。消費増税の影響で、570円だったものがさすがに少し上がっていますね。
 一口サイズを大きく逸脱した、いわば2~3口サイズの鶏のから揚げ6個をケチャップ和えしてウインナーを添えたものがメインディッシュです。
 サイドディッシュというのかどうか、サザンドレッシングのサラダにポテトサラダ、玉子焼きの3種盛りがもう一皿。
 はっきりした味がしてボリュームも満点で、たまりまへんなあ。
 いつもながら充実の一食。しかし、近時の自分にはこのボリュームはややきつくなってきつつあるかな。


 本日の宿は、愛してやまないコザのB級ホテル「デイゴホテル」です。
 タラタラ走ってきたので、ホテル到着はいつの間にか18時近く。でもいいんだ、今夜はもう外には出ず、このホテルの1階にある「レストランうりずん」で飲むんだもん。

 このレストランはいかにもコザらしいゆるゆる、まったりな空気が流れているところで、フロントから丸見えではあるけれど、誰に遠慮することもなくここでビールや泡盛を飲みながらだらっとして徐々に酔っていくのが好きなのです。

 デイゴホテルをコザの定宿にしているのですが、コザではだいたいエイサーを始めとした夜のイベントに出向くので、帰還は深夜ということが多く、なかなかここで飲めないというジレンマがあったわけです。しかし今回はうりずんで飲むことのほうを優先させたので、大丈夫。

 まずは、何かつまむものを注文して生ビールだな。そして適度に酔ったなら締めに、あの不世出の唄者嘉手苅林昌がここで食べていたというスパゲッティをさっと食べて部屋に戻ろう。
 そう考えて、生ビールとともに春巻500円を注文。

 しかしですな、ここは沖縄だったのですよね。運ばれてきた春巻はご覧のとおり。
 値段から言って、小皿に細いのが2~3本と思い込んで注文した自分が浅薄でした。超ぶっとくて重厚なヤツがなんと5本も。もう、嗤うしかありません。

 とろりとした感じの甘酢だれが添えられており1、それをつけて食せばパリパリとして旨し。
 味わいは、一般的な春巻とは別物で、野菜の繊維質が強く、角切りにしたポークランチョンミートまで入っています。

 ゆるゆるの女性店員さんが注文したわけでもないのに「おいしいから食べて」と島らっきょうを持ってきてくれるし、これでビール2杯を空けた段階でできあがってしまいました。スパゲッティはいつか「食事」として食べなければいけませんな。

 というわけで、沖縄はいつもいい意味でこちらの予想や企てを裏切ってくれます。
 全部で1,540円でした。


 これにて伊平屋島めぐりは終了。
 前泊港まで戻り、バイクを返却し、13時発のフェリーいへやⅢで本島の運天港へと戻りました。
 伊平屋島よサヨウナラ。また来ることはあるのだろうか。なかなかおもしろく、いい島であったわい。

 フェリーはべた凪の海を滑るように走って、運天港には14時20分着。
 預けていたレンタカーに乗り換えて、名護方面へと戻ります。

 名護の中心部に入って、時間は午後3時すぎ。どーれ、かなり遅いが昼メシとしよう。
 昼食処は決めており、それは名護十字路に新しくできた市営市場の2階にある「さくら食堂」なのだ。
 建物の南隣にある市場駐車場に車を停め、時間帯のせいかあまり人気のない建物の中を歩いて店の前へ。入口には15時から17時まで休憩時間と書いてあったので少々焦りましたが、中の人に声をかけてみると大丈夫とのこと。
 さらに、15時までのはずのランチタイムサービスのメニューも食べられるんだって。うふふ、テーゲーだよなあ、ナイスだよなあ、沖縄って。

 ランチタイムメニューの三枚肉丼セット550円。
 三枚肉丼と沖縄そば、それにサラダ、ぜんざい、ワカメ・ハム・ミズナのごま和えがついていました。
 サラダ用のドレッシングが2種類、お好みでたっぷりどうぞとボトルで運ばれてくるあたり、アメリカンな沖縄ならではでしょうか。

 三枚肉は、ラーメン店の小どんぶりほどの量ですが、つくりがていねい。ごはんに刻み海苔、レタス、大葉、万能ねぎ、三枚肉がのっけられてそれにタレがかけられています。三枚肉は味が染みて柔らかく美味。
 沖縄そばは、鰹だしが効いたシンプルなスープ。名護の平打ち麺ではなく細めのものでした。
 ぜんざいは麦入りで、甘さが抑えられておりいいデザートとなりました。
 量は少なめですが、午後3時に食べる昼メシとしては適量。これでたったの550円というのですからかなりジョートーだと思います。


 明けて5月6日。7時までぐっすり眠ってリフレッシュ。
 この日は13時のフェリーに乗るまでの間、伊平屋島の南側と野甫島方面をバイクで巡り、本島に戻ってからは名護で遅い昼メシを食べて、コザのデイゴホテルに投宿するというゆるい日程です。

 8時にホテルの朝食。
 カリフラワーのバター炒めに味海苔、納豆、焼きウインナー、たまご焼きに味付けごぼうと梅干。それにあさりの味噌汁とごはんでした。

 昼食が遅くなるので、ごはんは添えられた米びつからおかわりして2膳。しかし、やはりコメはイマイチ。
 それに実はおれ、カリフラワーが苦手なので、たまご焼きに塩をかけて味を濃くして食べました。
 薄味の醤油は島のモズクを使った特産品でした。


 まだまだ陽が高いけど、時計は17時を回った。さあ、上がり上がり。今日も一日いい天気だったな。

 本日の宿は「ホテル松金」の新館。ホテルとは言っても民宿に毛が生えたようなもので、昼過ぎに荷物だけ置かせてもらうためにやってきたときは声をかけても誰も出て来ず、すっかり困ってしまったのだった。
 与えられた部屋は2階のツインルームでシングルユース。バス・トイレもあるあたりは民宿とは違うぞというところで、2食付6,300円。
 夕食は19時からだというので、まずはシャワーを浴びてTシャツに着替え、しばらく寛ぎます。

 さーて、夕食。夕食は離島の夜の最大かつ唯一の楽しみなのだね。
 まずはオリオンビールの中瓶を所望し、出てきた御馳走をつまみにぐびりと。心地よい疲れと微かな酔いとが徐々に混然一体となっていく感覚。これがいいのだな、一人酒は。
 どうやら今夜のお泊りは、自分のほかには老年と中年の家族4人グループと、30代男性の一人旅風の計5人のよう。GWの真っただ中なのに離島の夜はかくものんびりしている。それって、旅人にとってはものすごく贅沢なものだと思うがなあ。

 魚と大根の煮つけがメイン。宿のおばさんに訊けば、これは島で「マーマチ」と呼んでいる魚なのだとのこと。あとで調べてみると、沖縄ではマーマチだけど土地によってオオヒメとかクロマツとか呼ばれるフエダイ科の魚で、煮漬けや刺身でも美味しい高級魚なのだそうだ。
 ほかには鮪の刺身、じーまみ豆腐、野菜サラダ、天ぷら(モズクのかき揚げ、赤ピーマン、島らっきょう)、魚のあらの入ったモズクそば。
 1時間余りを飲み食いしながらぼんやりと過ごしました。

 夕食が済めばあとはやることがない。持参した「沖縄のハ・テ・ナ!?」(沖縄ナンデモ調査隊編、双葉文庫)を読んで読了。
 島らしい静かな夜。追加の部屋飲みを目論んでいたけれど、身体と共に連日こき使った肝臓も疲れているらしく、見ていた21時のNHKニュースを切り上げ、深い眠りへ。


 とはいえ、まずは昼メシですな。
 離島では食堂が少なく、あっても昼のわずかの時間帯しか営業していないことが多いのです。そういうことは、離島めぐり中に何度か失敗を経験して身についているところ。

 数少ない候補のうちから伊平屋ターミナルの2階にある「お食事処みなと」を選んで入ると、乗ってきたフネが出て行って賑わいは去ってしまったのか、客は自分だけ。そうだよな、時計は13時を回ったし、島の食堂ってこういうものかもな。
 でもまあ、混んでいないということはゆっくりできて好都合と言えないこともない。

 サカナフライ700円。
 タルタルソースが施された普通サイズの白身の魚フライが4つ、それにキャベツの千切り添えというものがメインで、もずく酢と大根煮の小鉢が付き、それにごはんと味噌汁。沖縄ですからやはり漬物はありません。
 東北のものとは比較にならないご飯ははっきり言って二流。でもそれも、島名産のもずく酢が旨いのでチャラでしょう。

 さーて、腹も満たされたし、島めぐりに出発しようか。


 5月5日。
 この日もホテルのサービス朝食を回避し、8時過ぎにホテルをチェックアウトして、名護バスターミナル内にある「お食事処がじまる」で朝の腹ごしらえをすることにしました。ココは沖縄ツーリストの端くれとしてぜひ一度は寄っておきたい場所だったし、朝7時から営業しているということだったので。

 8時過ぎの店内の雰囲気は、まだまだ仕入れや仕込み準備中といった感じで、ほかに客はいませんでした。
 「フ~ちゃんぷるぅ」あたりがいいかなと思いましたが、朝やっているのはそばだけだそうなので、「沖縄そば(小)」400円をチョイス。

 トッピングがなかなかにきれい。残念ながら三枚肉やソーキなどは入っていず、ポークが代用されています。なんだかポークたまごみたい。(笑)
 こっくりとした濃厚スープが特徴的。豚ガラで取ったダシは白濁していて、小さなガラの浮きが少々。
 朝の食べ物としてはちょっぴりコクがありすぎかもしれませんが、つくりはこういうところにありがちな粗末なものではけっしてなく、とてもおいしくいただくことができました。「小」でも立派な量だったしな。


 さて、時間は11時を回った。朝メシを食べていないので、そろそろ昼メシにしよう。
 ではと向かったのは、北中城村島袋の「サンドイッチシャープ」だ。何店かリストアップしていた店の中ではここがいちばん今いる場所から近い。沖縄市大里の「コザドライブインレストラン」や池原の「オークレストラン」などの老舗、海邦の「味処まるなが」も切り難いが、それらはまたいずれ行くことにして。

 ライカム交差点付近で新しくできたイオン・ライカム店の渋滞に巻き込まれながらも、昼前に到着したこの店は、「Sandwich Shop」の口語読みの名前から想像するどっぷり沖縄チックの店というよりも、わりとジャパナイズされたこぎれいな店で、本土標準に近い印象。
 結果から先に書けば内容も少量かつ上品。これは沖縄フードとしては、ということなのだけれども。
 また、外税というのも沖縄らしくありません。

 でも、氷をゴロゴロと入れたアイスティーが飲み放題というのは沖縄風。
 頼んだのは、豚しょうが焼定食756円。
 キャベツとモヤシを下に敷いた豚肉の生姜焼きがやさしめの味を湛えて登場。ほかにはサザンドレッシングの新鮮サラダとひじき煮。沖縄なので、漬物は付かないんですね。
 毎日たくさん食べて毎晩飲んでいる今の自分には、このぐらいが適量なのかもしれないなあ。


 仲田幸子お笑いショーが終わったのは12時半。さて、腹が減ったな。昼メシをどこで食べようか。
 なんてことはとっくに計画に入っていて、この日の昼はこのあと長駆して与那原町まで足を延ばし、町内東浜の「いけだ食堂」で食べるのだ。

 この店、種類、味、量などがいかにも沖縄らしい店として名が通っていて、与那原界隈ではピカイチとの評判だった。なので、沖縄大衆食堂マニアとしてはぜひ押さえておかなければならない店の一つなのでした。
 かつて西原町にあったものが与那原に移転。そして2014年の2月末をもって一度閉店したようですが、今は再開してさらに賑わっている――という経緯を持った店です。
 入店すると、老若男女大勢の客がいて、大衆食堂の活気が感じられいい雰囲気。いずれの客もがっつり食べるぞと意気込むいい表情があります。相席は当たり前で、大きいテーブルと壁越しのカウンター席が中心です。

 食べログで見た「マーボー豆腐」がでっかい平皿に供されておいしそうだったのでそれを狙っていましたが、入り口のメニュー写真には見当たらず、かわりに「味噌汁かつ丼」750円をチョイスしてみました。

 対面したブツはご覧のとおり。箸よりも長い直径を持つ同じ大きさの器が2つ、ドドンという感じで鎮座しています。
 かつ丼はつゆだくで、甘さ、塩辛さのきつくない、いわゆる家庭のアンマーの味。たっぷりの玉ねぎと少量のニラ。これらとともに豚カツをかっ込めばアチチのハフハフのウマウマで至福感はいや増します。
 みそ汁は、キャベツの甘さが引き立つやさしい味。肉は鶏を使っており、豚かつ丼とかぶらないのは好感。キャベツ、鶏肉のほかにはポーク、モヤシ、タマネギ、ニラ、ニンジン、豆腐、落とし卵などが入っており、充実の一品でした。

 ああ、超満腹。卵だけでも3個は食べているな。いい食堂に出会ったなあ。メニューの名称が味噌汁を先にしているあたり、いかにも沖縄らしいしね。
 しかし、すんげぇ豊富なメニューで、目移りすること必至。訪問前にある程度ターゲットを絞っておかないと、券売機の前で後続の客を待たせて悩んでしまうことになりそうです。
 そうそう、あとで確認すると、マーボー豆腐は券売機にはちゃんとありました。次回以降の沖縄行ではぜひ再訪してコイツも食べてみることにしましょうね。

 その後は与那原から東海岸をゆっくりとドライブ。早めに連泊するホテルに入り、ホテルのランドリーで洗濯を済ませます。
 夕刻は、明るいうちから飲酒。歩くのがかったるいので、近くの「笑々」に入って生ビールにキムチ、枝豆、蛸と鮭のカルパッチョなどを合わせます。

 という具合で、5月3日もようよう暮れていくのでアッタ。


 翌5月2日(土)。朝めしは、ホテルのサービス朝食をパスして、行ってみたいところがありました。それは、一銀通りから少し入ったところにある久茂地の「くりすたる」。
 喫茶店と洋食屋の間のような位置づけで、月~土曜は朝8時からやっているというがんばる店。
 トルコライスやオムレツカレーなどがリーズナブルな料金で腹いっぱい食べられるという情報を得ていたものですから。

 門外漢にはちょっぴり入りづらい入り口のドアを、このごろはこういう場面で臆するということがほとんどなくなってしまったなと思いながら押し開けて入店。

 今回お願いしたのは、Bセット880円。
 セットの飲み物はアイスコーヒーをチョイスしてみました。

 この量のスパゲッティがあれば一般的には十分でしょう。それにベーコンエッグがのっかってもりもりとキャベツサラダが添えられればもう満腹。ところがこのセットはその上さらにエッグサンドが付いてくるのです。サンドの中身なんてもう、めっちゃ多いやんか。

 なんだか朝からずいぶん食べてしまったなあという印象。たいへんに満足し、腹をさすりながら地元紙を読み、アイスコーヒーで一休み。
 いったんこのような至福感を知ってしまうと、ビジネスホテルの狭いロビーで社会習慣の異なる外国人たちと入り乱れて食べるサービス朝食なんて、ばかばかしくってやってられまへん。
 この店のように、沖縄では沖縄料理以外のジャンルでもさまざまな「食」の楽しみを得ることができます。


 午後3時頃に那覇空港に到着。美栄橋にある行きつけのビジネスホテルで荷を解いてすぐに向かったのは、那覇市泊にある「富士家 泊本店」でした。いつものことながら飲食店の話題からのスタートです。(笑)
 R58泊交差点から崇元寺通り(又吉通り)を100mほど進み、右手にGSが見えたら左折。

 富士家は沖縄風のぜんざいを供する店として有名な老舗。国仲涼子も高校生時代にここでアルバイトしたことがあると聞いています。
 男一人で甘味の店に入るというのもどうなのかとこれまで躊躇していたのですが、入ってみると、単なる甘味処にあらずして、タコスや沖縄そば、焼きそば、果てはステーキまでお出ししますよという太っ腹の店でした。ノープロブレムであった一方で、沖縄ではこういうのもアリなのかと小首をかしげたくなったり。

 さっそく券売機で「富士家ぜんざい」320円の食券を求めて店のお姉さんに渡します。
 いやはや、たっぷりの小豆と白玉。これで320円ならジョートーだと思うなあ。

 よく冷えたいわゆるアイスワーラー。近くの席で静かに話し込む、法事のあとに寄ったと思われる黒衣装の中高年の女性たち。ぜんざいに添えられたあぶらせんべい。
 この店の雰囲気ならば、まだ陽の残る南国の遅い夕刻あたりにふらりと入って、たとえばタコスの2ピースほどをつまみにビールを呷る、なんていうのもいいかもしれません。

 この後、沖映通りの那覇ジュンク堂書店に入って、早くも沖縄関係の文庫本4冊をゲット。
 それらは、「対馬丸」(大城立裕、講談社文庫)、「風のマジム」(原田マハ、講談社文庫)、「義珍の拳」(今野 敏、集英社文庫)、「アイスバー・ガール」(赤星十三四、沖縄タイムス社)。

 そうこうするうちに18時になんなんとする時間帯になったので、ゆいレール美栄橋駅周辺で飲み始めました。
 16時前からやっている居酒屋で、一度入ったことがある「一郎屋 美栄橋駅前店」でお通しの鶏肉のマリネ、島豆腐のやっこをアテに生ビール。
 暗いライティングのカウンターに通され今回はイマイチ雰囲気が合わなかったので早々に切り上げて、もう一軒「串角 久茂地店」に入って串焼き数本をつまみにハイボール。

 適度に酔いが回りいい気持ちに。やっぱ、沖縄はサイコーだなあと満足して宿へ。
 思えば旅立つ前日までけっこう働いたし、今回は家のある山形からではなく勤務地の庄内地方からの移動だったし、多少疲労気味。ちょっぴりもったいないけど早めに寝るかと思ったすぐあとには熟睡状態となった。
 結局のところ飲んでしまうともうダメで、これにて旅の第1日目はあっさりと終了したのでした。


 時間は10時45分。糸満市真栄里地区の戦跡・慰霊碑めぐりはここまでにして、さあて、昼メシとしよう。
 昼メシは八重瀬町大頓にある沖縄そばの「屋宜家」にしようと決めていて、朝食もとらず、開店時間の11時以後に行けるようにしたいと思っていました。急ぐことも遅らすこともなく、ちょうどいい時間。それではナビに住所を入力してGO!

 11時過ぎ、ちょうど暖簾が下がった頃に入店です。
 入口にはヒンプン、建物は赤瓦にシーサー、母屋を正面に、右にアサギ、左に家畜小屋が配された純沖縄建築様式。この建物、2009年に国指定の登録有形文化財に指定されたのだそうです。

 アーサそばセット980円を注文。
 アーサを練りこんだ麺に三枚肉とアーサがトッピング。この緑色がいいですねえ。真っ赤な紅生姜を添えれば色のコントラストがバッチリ。
 麺は自家製風で、沖縄そばのもっさりとした感じがあまりしない細めのもの。コシが強めでなかなかに美味。沖縄そばとしては新食感だと思う。食物繊維が豊富で、カルシウム、カロチン等長寿を生む大切な栄養素がたくさん含まれているのだそう。

 小鉢は、じーまみ豆腐と大根の漬物、どんぶりに隠れていますがほかにモズクの酢の物が付いています。しーぶんっぽくてグー。
 じゅうしいもおいしかったです。

 この店、建物と雰囲気がよさそうなので、以前から来てみたかった店。
 2011年に自分のブログに「行ち欲さやぁ(行ってみたいなぁ)」と書いた場所に、3年後に実際に訪れることができたことはとてもシアワセです。
 思っていれば、夢は、いつか叶う――ということですね。


 19時、泊港に到着。
 昼メシを食べないで遊んでいたので、少し腹が減った。でも、それよりもビールが飲みたい。
 ではと、前島にある沖縄船員会館のレストラン「いかり屋」で飲もうかと行ってみたが、あれ?案外繁盛しているんですね、満員だよ。では、あすこだね、ゴッパチからやたらと目立って見える居酒屋「海のちんぼらぁ」。

 初訪問。どんな感じかな~と不安もあったけれど、案内されたカウンターはなかなかいいんじゃない。
 まずはお通しをアテに生ビールをぐびぐび。
 そして、特選刺身の5点盛り880円をハーフにして470円、それと自家製島豆富のやっこ420円をつまみにもう一杯ぐびぐび。
 5点盛りはまぐろ、ハマチ、鯛、サーモン、しめ鯖の5品が各2切れずつきちんと盛り込まれており、これでおれは満足だあ!的なデキ。ネタは本土的だけどな。
 豆腐のやっこも硬めの島豆腐に花かつおがこんもりと盛られて登場し、これまた納得でした。

 おーし、まずは飲んだ。島の旅を振り返りながら1時間ほどぼんやりし、2,400円弱で切り上げる。
 でも、今晩はこれでは終わらんぞ。ホテル近くのローソンで「うちなー弁当」や飲みものなどを仕入れて、部屋で一人晩餐の続きを行う。

 なかなかいい一日だったよな。
 今日という日は、沖縄国際大学に米軍のヘリが墜落してから満10年となる日だった。こちらではこれがニュースのメインになっていたが、本土ではどうだったのだろうか。